第42号 東京都高等学校体育連盟 会報
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委員長(杉並学院高等学校) 木 下 定 晃また、昨年度より秋に新設された関東高等学校選抜柔道大会(個人戦)は出場人数が各階級男子4名(開催都県は5名)、女子3名(開催都県は4名)の設定、総体以降の1、2年生の実践の場として、普段、上位大会に進めない選手にとっても励みとなる大会となってきております。次に柔道事故防止に向けての取り組みについてです。ここ数年は重大事故の発生はありません。しかしながら、競技を進めていく上で安全を最優先した活動を徹底することには変わりはありません。各大会における接骨師の派遣、できる限りではありますが医師の派遣も依頼し、都大会を運営してきました。全日本柔道連盟が示す長期育成指針に沿って世代別の育成を意識し、初心者から経験豊富な選手を抱える世代の安全で社会性を伸長させる指導を継続していきます。また、指導者講習会や安全講習会等を継続的に実施すること、そして生徒が安全に柔道に取り組めるように、上部団体である公益財団法人全日本柔道連盟と連携をとりながら活動を進めていく所存であります。最後に「柔道 MIND」への取り組みについてです。「柔道 MIND」とは、公益財団法人全日本柔道連盟が発足させたプロジェクトで、「礼節」「自立」「高潔」「品格」の意味が込められています。体罰や暴力の根絶、礼節を守り、品格ある柔道家を目指すために様々な取り組みが行われています。本専門部でも、多くの方に柔道の素晴らしさを認識していただくため、専門部委員の皆様方の協力の下、より一層努力していきたいと考えております。- 61 -今年度の課題・柔道における安全指導について・競技人口減少における諸問題の整理次年度以降の長期的な課題・競技人口減少における諸問題の解決・柔道事故防止に向けての取り組み・体罰根絶を含む指導力向上に向けての取り組み令和6年度、新しく穂積振司専門部長をお迎えし、滞りなく無事に1年を終えることができました。大会運営においても、コロナ渦で培われた安心安全な入場方法や観客席の人数管理を活用しながら、実施することができました。各大会が無事に開催できたことに柔道専門部役員、加盟校の先生方、東京都高体連事務局、東京都柔道連盟、並びに関係各位の皆様方のご指導、ご支援の賜であると深く感謝し厚く御礼申し上げます。さて、今年度の加盟状況は、都立・私立・国立等合わせて158(昨年度は171)校、加盟部員数は1017(昨年度は985)人でした。昨年比で加盟校数は減少したものの、加盟部員数は増えました。コロナ渦以降1000名前後を推移しております。競技人口の減少は今後の課題であると感じております。少子化の一言で済ませることなく、他競技の取り組みを参考にするなどして競技人口増加への検討を継続してまいります。令和6年度を振り返ってみますと、都総体では男女団体戦ともに修徳高校が優勝し総体出場を決めました。大分総体では、女子団体戦で修徳高校が3位入賞となりました。男子個人戦では、60㎏級の長谷川 譲希(足立学園)が3位、66㎏級の福地 駿多朗(修徳)が優勝(2連覇)、73㎏級の荒川 琉正(足立学園)が優勝しました。女子個人戦では48㎏級の川嶋 歩稀(修徳)が3位、63㎏級小松 愛南(修徳)が4回戦進出のベスト8、70㎏級の常田 華叶(淑徳)が3位、78㎏超級の荻野 友里(国士舘)が2位入賞を果たしました。22- 柔   道   専   門   部

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