第42号 東京都高等学校体育連盟 会報
163/241

今回のインターハイでは 200m 自由形において、自己ベストタイムを更新し優勝することを目標に練習を頑張ってきました。去年は何も分からず先輩方に引っ張っていただき、純粋に楽しいと思えたインターハイでしたが、今年は 2 年生となり後輩ができたことで、先輩という自覚をもってお手本となるような行動とレースができるように取り組みました。インターハイを決める関東予選では、爆破予告騒動により初日の競技が中止となり、2 日間にて、タイム決勝の一発勝負でのレースと急遽変更されました。個人レースでは自分の力を最大限に発揮することが出来ず悔しい思いをしましたが、4 × 200m フリーリレーでは大差をつけて大会新記録で優勝することができ、武蔵野の強さを見せつけることができたと思います。関東予選が終わり、小学生以来の山梨県の外プールでインターハイに向けての強化期間を過ごしました。夏の外プールが苦手だった私は慣れるまで苦労しましたが外プールならではの楽しさもあり、いい強化期間になったと思います。迎えたインターハイ。武蔵野は 2 日前に現地入りをしました。空港で先輩方が作ってくださったお守りを貰って、これからインターハイが始まるんだなと実感しました。初めて佐賀県での試合だったため、飛行機に乗っている時から緊張と楽しさで複雑な気持ちでした。佐賀県に到着していよいよ始まるなと思うと同時に一気に緊張感が押し寄せてきました。ですが、保護者の方々から差し入れを頂いてひとりじゃないと思うことができ、ベストを尽くそうと気持ちを切り替えることが出来ました。インターハイ初日は 400m 自由形と、4 × 100m フリーリレーでした。400m 自由形では、いい緊張感を持ってレースに臨むことが出来て、自己ベストを更新し 2 位で表彰台に上がることができました。優勝は武蔵野の絶対的エースの先輩が勝ち取り、隣で見ていてとてもかっこ良く、明日は絶対に 1 位で表彰台に上がるぞ、と強く思いました。その後の 4 ×100m フリーリレーでは日大藤沢高校と接戦となり、タッチ差で優勝することができました。2 日目の 200m 自由形。これは私が 1 番得意とする種目です。この種目に関しては去年ベストタイムで 3 位入賞することが出来たというプレッシャーがありました。いつも通りの行動ができるように音楽を聞いてリラックスしたり、試合の時に毎回食べているグミを常に持ち歩いていました。前日の夜から緊張していた私に沢山の人達が声をかけてくれたおかげで、予選は集中してレースに臨むことが出来ました。去年とは違い、決勝は私がレースを引っ張って自分のペースで泳ぐことが 1 番の課題でした。いつも速い選手について行くというレースが多かったので、自分でレースを展開していくイメージがあまりすることができず時間が迫るにつれどんどん緊張が増していきました。ネガティブ思考になり笑顔が減ってガチガチな私に、先生や友達、先輩方が沢山話しかけてくれたおかげで、自分を信じて最後まで泳ぎ切ることができたと思います。入場して周りを見渡した時は、観客の人数に圧倒され心臓がはちきれそうになりました。ですが最後は自分との戦いになるので心を落ち着かせて頑張りました。レースが終わり、ベストタイムを更新することができず、まだまだ自分の弱さを痛感しましたが、表彰台に上がった時は優勝した実感が湧いてきて、安心と嬉しさでいっぱいでした。レース後には沢山の方々が「応援してたよ」、「おめでとう」と声をかけてくれて嬉しかったです。来年は高校 3 年生です。最高学年として恥じないような行動や発言、誰からも応援される選手になりたいと思っています。今後の目標は「自分で考えて行動する」私が 1 番苦手なことですがそれを目標に、直前になって焦ってレースプランを考えるではなく、計画的にプランを考え練習も取り組み自信を持ってレースに挑めるようにしたいです。そのためにもっともっと経験を積んで大舞台でベストタイムを更新できるようにほどよい緊張で自分のレースができるように頑張りたいです。そして、大会の運営に携わってくださった競技役員の方々、支えてくれた家族や先生方、友達、また応援してくださった方々に恩返しができるように、感謝の気持ちを忘れずにこれからも頑張っていきたいです。- 161 -水泳200 m 自由形『嬉しさ半分  悔しさ半分』武蔵野高等学校  福岡 由唯

元のページ  ../index.html#163

このブックを見る