副部長(保善高等学校) 前 田 博 史- 99 -今年度の課題1 加盟校の競技力向上2 加盟校数の増加3 大会運営業務分担制度の確立次年度以降の中長期的課題1 加盟校顧問の協力姿勢確立2 審判員の確保と研修制度の確立審判員の増加と研修制度の確立全国的な傾向として審判員の増加や確保が問題視されている。東京都高体連も決して例外ではなく、公式戦において審判員の絶対数が不足していることは否めない。公式戦ごとに東京都空手道連盟に審判員派遣を依頼してどうにか試合は成立しているものの、終日ほとんど休みなく審判に入っている状況である。このような状況を鑑み、全日本空手道連盟および全国高体連空手道専門部では試合における審判人数の見直しを模索している。具体的には、組手競技において現行では5人の審判員を必要とするが、3人で実施できるような体制作りを検討中である。今後導入されればそれに伴いルール変更も余儀なくされる。試合における審判員数が減るということは、公正な判定をするために各審判の技量向上が求められること言うまでもない。関東高体連空手道専門部では研修活動の一環として、高体連加盟校顧問の先生方を対象に、各都県持ち回りで審判講習会および審判員技量ランク付け審査を実施している。これは審判員の技量向上や公式戦での審判人数確保(公式戦で審判ができる技量を有しているかの見極め)を目的とする。以前、東京からの受審者は限られていたが、近年では積極的に受審しようとする人が増えつつあることは喜ばしい限りである。やがては東京都の公式戦がゆとりを持った適正な審判人数で公正に開催されることを期待したい。また今後も講習会への参加を継続的に促進するとともに、東京都専門部でも講習会等の開催を検討していきたい。加盟校数の増加加盟校数については今年度も若干の変動はあったものの、大きな数的変化は見られなかった。加盟登録人数も横ばいであり安定はしているが、他の専門部(競技)と比較すると決して多いとは言い難い。個人種目があるため団体戦における合同チームのエントリーを認めていないが、今年度も登録が1人だけにも関わらず、専門部に加盟して公式戦に出場する学校があったことは専門部活性化に繋がるものと考える。今後もそのような学校が増えることを期待したい。また、関東選抜大会や全国選抜大会に繋がる男女団体組手3人制は部員数の少ない学校にとって大きなメリットと言える。エントリー数は年を追うごとに増えており、団体組手への出場意思はあるものの、最低選手3人が必要となる従来の5人制では出場を断念せざるを得なかった学校にとっては非常に有効である。高校では競技から離れてしまう生徒の数が少なくない中、競技継続を志す者にとっては活躍できるチャンスの場が増えることは何よりである。大会運営業務分担制度確立都大会において各校顧問の先生は引率業務のみに終始される方が多い。自身に競技経験がなく、いわゆる頼まれ顧問の先生方にとってはそれも致し方のないことなのかもしれない。しかしそのような顧問の方々に少しでも競技に対する興味や関心を抱いていただくことを目的として、また審判員不足を補うことを目的として組手競技の係を担っていただいた。依頼した事柄に対して真剣かつ誠実に取り組んでくださる姿には頭が下がると共に、令和7年度、東京都開催の関東大会を鑑みたとき、その様子は非常に心強い限りである。やはり顧問の先生方の協力は欠くべからざるものであり、加盟校顧問の先生方の力を結集して、成功させるべく準備を進めていく。また、今年度は総会や大会以外に高体連行事を催せなかったことは残念である。練習会や講習会などの企画・運営を担っていただけるようなセクションを創設することも有効かと思われる。次年度以降の課題としていきたい。 37- 空 手 道 専 門 部
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